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正しい学習観と勉強方法

2017.10.21

本当の復習・復習すべきこと・復習の仕方

秋雨の10月。12月の気温らしい。60年ぶりだそうな。台風もやってきてる。悲しいことは何も起きなければいい。無事で、在れ。
中3英語の勉強では、いまクライマックスに差し掛かっています。「関係代名詞」「分詞」という文構造がとても複雑になる単元です。きちんと理解するにはとても時間がかかります。その奥深さに気づけるならば、英語が一気に面白くなる単元でもあります。
 ほんとにほんとに基礎がわかっているかどうか。え?大丈夫だと思います。それはほんとにほんとにほんとにか?はい、大丈夫ですってば。それはほんとにほんとにほんとにほんとにか?(しつこい‥‥)
 そうか、では次の問いにも答えられる?といって書いて質問してみる。以下の図は今日の「宿題」の一部です。

 その生徒の今日の理解度に合わせて出してみました。私たちは「基礎」を甘く見ません。基礎ができているかどうかを見抜いて指導します。基礎が正しく身に付けば、そのあとの学習内容の理解力も上がります。勉強は積み木です。土台がしっかりしていればいくらでも木片を積み上げれられます。次の展開を推測できるようになります。教育心理学の専門用語では「推論」と言います。与えられた状況から答えを予測する力です。例えば「昨日も雨」「今日も雨」「そうか、今は秋雨前線が発達する時期か」、すると「明日も雨かもしれない」「天気予報を調べよう」「傘を用意しておこう」と結論付ける力です。この推論能力が上がっていくことは勉強そのもののひとつの達成目標なんです。あるいはテスト・入試はこの推論能力を試すために作られています。(最近の入試は図・グラフ・表から推論できることを聞くパターンが多いので、レベルが高いです)。論理的な考え方はこの推論能力と深い関係にあるとされます。

 この推論能力は、確かな基礎・基本を必要とします。先ほどの例では「秋雨前線」という天気についての確かな知識と、2日連続で雨が降っているという観察力に基づきます。

 基礎が身についているかどうかをみるには、「自分の言葉で現象を説明できるかどうか」がひとつのポイント。問題練習でいくら〇がついても、「じゃあさ、そもそも関係代名詞ってどんな働きをするものだっけ?自分の言葉で説明してごらん?」という問いになると、これがなかなか難しい。「関係代名詞は、名詞を後置修飾する働きがあります。後ろが動詞になるか、主語動詞と続くかで2種類あります。一つ目が関係代名詞の主格です。2つ目が‥‥」なんていう説明ができるようになるまでには時間がかかるでしょう。他にも、1600年に起きた東軍と西軍に分かれた天下分け目の戦いは?と聞かれれば関ヶ原の戦いと答えられますが、関ヶ原の戦いを説明してごらん?になると答えに窮する。これも同じです。時間がかかります。「秋雨前線」を説明できるようになるのも時間がかかります。

 でも、僕は諦めない。もっとも難しい単元だからこそ、もっとも正確な基礎を求められている。添付した図のような課題を常に生徒に課していきたい。でも、最初は絶対うまくいかなから。間違えてもいいから勇気をもって答えてほしい。試行錯誤しながら基礎は磨かれていくから。


 僕が言いたいのは、「こういう課題ってなかなかないよね」ということ。市販の問題集で分詞とは何か?なんてありません。空欄補充問題とか、記号選択問題とか、並び替え問題とかに尽きます。大学受験系の問題集には、一風変わった形式でこういうのもあります(ほんとにたまに)。全国的に有名な予備校の先生が執筆しているようなやつです。高校受験系では今のところ見たことがありません(結構調べているつもりですが、あったら申し訳ございません…僕の勉強不足)。

 では学習塾ではどうか。学生アルバイトさんはまずやらないでしょう。非難しているわけではありません。教育そのものを勉強するような時間がとれないので仕方ないことであります。
 専任教師がやっている塾はどうか。これもちょっと塾ならみんなやっているとは言い難いところではあります。こういう質問力は質問をする側の個人の差が出てしまうので、系列の塾全体の統率がとれません。
 学校の課題でもあまり見かけたことがありません。よって、身近にいるやれるひとがやるしかありません。使命感をもって教えています。

こういう問いに答えられなくて「この問題なんかよくわかんないけど、昨日やった問題と同じやつじゃん、ラッキー、これこれ…」という感じにしたくないんですよね。それは本当の勉強とはいわないだろう、と。「パターン学習」とはよく言うけれど、基礎ができていないパターン学習の効果は限度があります。

 勉強時間のわりに点数がついてこないんですよね…なんて悩みをよく保護者の方から聞きます。一番かわいそうになるケースです。だって、頑張っているのに‥‥ それは、今回ブログに書いたことにひとつのヒントがあります。

2017.08.18

知識に順番をつける②前に進みたかったらつるぎを抜け

(前回のつづき)
勉強する内容に順番をつけるというのは難しいことではありません。ドラクエみたいなものです。
最初はよわっちくて(勇者のくせに)スライムくらいしか倒せなくて、きみはよくまあ勇者なんて名乗れるよね、なんて思いながら敵を倒していくとレベルが上がって強くなる。ゴールドも増えて強い武器も買える。武器屋の商人の「ここで装備をしていくかい?」というやさしさに「はい」で応え、はがねのつるぎを装備する。もはや自分に敵はいるまいと勘違いしてちょっとあやしい洞窟に足を踏み入れる。そしたら予想以上にモンスターが強くて命からがらもとの町に戻って体制を整え直す。やれやれ、と未熟さを実感しつつ粛々とレベル上げにいそしむ。どうくつをクリアして町にもどったらなんか様子がおかしい。どうやら僕がどうくつの奥深くにあったつるぎを抜いてしまったせいで魔界の扉が開いてしまったらしい。モンスターに荒らされた街の様子を見て勇者は誓う。魔界の王をその手でたおすことを。いけ、勇者よ。物語は始まったばかりである。・・・・


君が抜いたのが問題なのでは?という突っ込みをよそに、勉強もまあ似たようなものです。いきなり洞窟行ったらやられてしまうとか、洞窟イベントを順番にクリアしないと先にいけないとか、そのままのたとえです。きちんとした装備やレベルがないと次にいけない!感覚は勉強で是非もってもらいたい感覚の一つなんです。
RPGをやったことのない方が見てもなんのこっちゃ、ですね、すみません。。


でも、ほとんどの生徒は優先順位を意識していません。今の状態じゃ絶対解けないだろうという問題(モンスター)に出くわしたとき、いまの自分じゃ太刀打ちできないかもという判断ができません。つるぎを抜かないと前に進めないことに気が付きません。物事には順番があるということは部活動とかで経験済みで頭では理解しているけれど身体が動きません。するとその問題を考えるだけで時間が過ぎ、できないことへの劣等感なんか植え付けられちゃったり。そこで私たち指導者たちは「まずはここからだよ」って手を差し伸べてあげます。子どもたちは今日も知識の「全体像」と「優先順位」がきちんとわかったおとなからの救いの手を待っています。
いけ、教師よ。物語はすでに始まっているのだ。

2017.08.17

知識に順番をつける①

一口に勉強が不得意だといっても、本当に不得意な生徒にとってみるとどうして自分が不得意なのかという理由は答えられません。当たり前ですが、「何がわからないのかがわからない」から不得意になっているわけです。この「何が」の部分に入る理由はたくさんあるのですが、その一つは「知識ひとつひとつ重要度が異なるということ」がわからないということです。知識には重要度があります。この知識よりあの知識のほうが大切だ、まずはここから覚えよう、これは後回しだ、という自然な発想ができなくて苦しんでいると言えます。教科書でいうとまずは太字が大事だと感じますよね。でも逆に苦手な生徒のほとんどが、無意識のうちに「全部重要だと思っちゃう」ことでパンクしてしまいます。苦手だから教科書端っこから読まなきゃ!という真面目な考え方がドツボにはまってしまうわけです。
重要ではないと判断しているから覚えられないのではなくて、すべて重要だと感じてしまうから結果的に覚えられないこともあるということです。社会が苦手な生徒にとって、藤原道長と藤原良房では道長の方が重要です。英語が苦手な生徒にとって、関係代名詞の性質の理解と一般動詞のルール整理では、一般動詞とは何かから知ることのが重要です
。(なぜ道長のが大事かは「入試・テストに出やすいから」というシンプルな理由が大きいです。なぜ入試テストに出やすいかはもっと深い理由があります。いつかどこかで)


先生私歴史苦手なんだよね」
「えー歴史おもしろいじゃんか、どうしてさ?」
「だって人名とか多くて混ざるしさ、覚えきれないよ」
「そうかなあ」
「そうだよ、徳川氏とか無理。だれが何したとか全部まざっちゃう
歴史あるある。かわいそうな徳川氏パターン
「じゃあさ、徳川氏は何人いるのかわかってる」
「え?考えたことない。30人くらい?」

パンクしています。知識がまざるのは覚える量が多すぎるから。

「違う、その半分」
「えーもっといると思ってた」
「その中で、重要な徳川氏は?」
「え、全員重要なんじゃないの」
「まあ、そうなんだけどさ、教科書にのってたり、入試やテストに出ることを考えて優先順位をつけるんだなにごとも順番があるから
沈黙
「たった5人。」
・・・・・・・・
ここでまず5人の名前を覚えさせます。さすがにこの5人以下には絞れません。でもまずは5人で十分。インプットとアウトプットを繰り返せば5分で暗記完了です
そういえば心理学の世界では「ひとは7つまではつながりのない無意味な単語の暗記に耐えられる」ことで有名です。実験を繰り返し、マジカルナンバー7という論文を書いた学者がいます。おもしろいですよね。マジカルナンバー7ですよ。


本来勉強するときは、勉強する内容に優先順位をつけ、時期に応じた勉強計画を立てる、という態度が望ましいです。テスト1か月前と2週間前でやることは違った方ががいい。その習慣が勉強の理解度を劇的に変えます。(②へつづく)

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